デイリー新潮に掲載された、振付師・ラッキィ池田さんの記事です。
鬼龍院さんがNSCに在籍していた時ラッキィ池田さんの授業を受けたこと、再会した時のこと、『死 ん だ 妻 に 似 て い る』の振付を担当したことなど(^-^)
鬼龍院さんの部分のみ抜粋。全文はリンク先で読んでみてください(^-^)
第三回 とにかく明るい安村を育てた吉本NSCの「徹底力」 | デイリー新潮
●新しいスタイルを創った卒業生、鬼龍院翔
もちろんその間にNSCからはどんどんお笑いスターが誕生しました。「オリエンタルラジオ」「はんにゃ」「ハリセンボン」「渡辺直美」……極めつけは「ゴールデンボンバー」の鬼龍院翔くん!
2012年の暮れ、紅白のリハを終えたNHKの西口玄関で、スターの放つそれとは明らかに異質なオーラを放つ若者グループとすれ違いました。その中のジャージ姿の一人がツツツツーッとこちらに近づいて来て、か細い声で「あのう……ゴールデンボンバーの鬼龍院翔と言います。NSCではお世話になりました。呼びとめてすみませんでした」というと、また仲間のところに戻っていったのです。その時僕がろくに返事もできなかったのは、鬼龍院くんに言いたいことがたくさんあって、とくに当時、振り付けの依頼の中で「ゴールデンボンバーの『女々しくて』みたいな振り付けして欲しいんですよ」という依頼が多く、なるほどこのダンスはあり得ない方向のダンスだなと尊敬していたところに、まさかその本人から挨拶されるとは思っていなかったからなのでした。村上龍さんがコラムで「大人が眉をひそめながらも、その存在を認めざるをえないものをROCKという」と書いていましたが、そういう意味でも彼らのダンスはROCKそのものなのです。どんなデザイナーも敵わない「ルーズソックス」のようなブレイクを見せる彼らのパフォーマンスに、今度はこっちがROCK魂を教えてもらわないといけないと思いました。
鬼龍院翔くんは、NSCを卒業してから吉本を離れて前代未聞のエアーバンドユニット「ゴールデンボンバー」を結成して、音楽やお笑いの垣根を越えてスペシャルなエンターテインメントを創りましたが、彼こそが僕が常にNSCで言っていた「お笑い芸人はベンチャー企業を立ち上げるのとまったく一緒だ!」ということを実践している頼もしい才能なのです!
そんな鬼龍院くんが2015年の春に「ラッキィ先生! ちょっと新曲の振り付け考えてくださいよ~!」と言ってきたので、僕は待ってましたとばかりに「ここは教え子のために全力で盛り上がれるダンスを作るぞ~!」と気合を入れて振り付けをしました。しかし『死 ん だ 妻 に 似 て い る』ってタイトルは、どうにかならなかったのですかね? 「翔くん! こんなにいい曲なのに、これじゃあNHKの紅白では歌えないじゃない~」「スミマセン先生! これが俺たちのスタイルなんで」。さすがはNSCで鍛え上げた根性ですね。
大人の作り上げた世界にとことん逆らう精神こそが「子供力」です。彼らにはいつまでも汗の臭いのする子供でいて欲しいです。
http://www.dailyshincho.jp/article/2016/02120433/